医院開業コラム

利益は出ているのだがお金が残らないのはなぜだろう

【ライター】湯沢会計事務所 代表税理士 湯沢勝信
ドクターにとっての第2の人生と言える「開業」が、先生にとっても、先生のご家族にとっても、また地域の住民にとっても意義深いものとなっていくことを祈念いたします。
そしてこのコラムが、少しでもお役に立てれば幸いです。
開業した先生が会計事務所の担当者からたとえば月に100万円の利益が出ていると言われたとします。しかし先生は自分の通帳を見てもどこに100万円が増えたのかわかりません。こういうことがおこるのは、会計上の利益と実際に手元に残るお金は違うからです。
会計上の利益は収入-経費で計算します。一方実際に残るお金は、会計上の利益+減価償却費-借入金の元金-税金-生活費になります。
会計上の利益は実際にはお金がでていかない建物や、医療機器の減価償却費を経費に入れて計算していますのでその分は利益に足して、会計上は経費にならないけれどもお金が出ていく借入金の元金や、税金、生活費を控除した金額が、残るお金の金額となります。従って会計上の利益と比べると実際に残るお金は通常は少なくなるのです。


2017-08/04