医院開業Q&A
開業を考えています。開業まではどのぐらいの期間が必要ですか?
開業形態によって異なります。
一戸建開業で、開業地が決まっていない:2年~1年6ヶ月
一戸建開業で、開業地が決まっている:1年6か月~ 
テナント開業で、開業地が決まっていない:1年~
テナント開業で、開業地が決まっている : 8か月
上記が目安ですが、状況により短縮・延長する場合があります。
開業場所選定は、成功する重要なポイントですので、慎重に判断し決定しましょう。
開業までの具体的なスケジュールは?
開業地域、作業内容により異なります。詳細はメディカルスタディ協会まで、お問い合わせください。
一戸建て開業の場合、土地は購入と借地どちらがよいですか?

それぞれにメリット、デメリットがあります。

購入の場合のメリット

先生方の財産となります。購入金額の方が、借地期間中に支払う借地料より少なくなる場合があります。

購入の場合のデメリット

借地に比べ、初期投資が高額になります。そのため当初借入金が多くなり、利息負担が大きくなります。

借地の場合のメリット

購入に比べ初期投資が少なくなります。

借地の場合のデメリット

借地のため、最終的には返還することとなります。

内装設計するうえでの注意点は?
クリニックの設計経験がない、もしくは少ない設計事務所に頼まないことです。 トラブルの話を数多く耳にします。また見積内容を精査せず金額だけで決めると追加 工事の発生で後々事業計画通りにいかなくなることが多いです。
テナントを借りる上での注意点はありますか?
クリニックが開業できる設備環境であるか?を確認する必要があります。 大きな部分としては次の通りになります。 「電気容量が足りているのか?」・「給排水(特に排水)の確認」 その他、細かな部分の確認事項があるため、借りる前に医療設計の実績ある業者に テナントを調査してもらう方が良いです。 借りた後に設備が整っていなかった、となりますと大変なことになります。
開業資金を借りるにはどのような手段がありますか?

借入金の方法としては

  • 1.親族からの借入
  • 2.制度融資を利用した借入
  • 3.民間金融機関からの借入

等があります。

1.親族からの借入

身内であっても金銭消費貸借契約書を作成し、返済条件にそって実際に返済していかないと贈与と認定されてしまうので注意が必要です。

2.制度融資を利用した借入

制度融資としては、社会福祉医療機構、日本政策金融公庫、信用保証協会等の融資があります。条件によっては非常に低金利で資金調達を行うことが可能です。

3.民間金融機関からの借入

民間金融機関の中でも特に地方銀行が医院開業の融資に積極的に取り組んでいます。銀行によって、融資できる地域や条件は異なりますが、無担保で1億円くらいまで融資をしてくれるところもあります。

近隣医師への対応はどのようにすればよいか?
開業をすれば、その地で診療を継続していくこととなります。開業前に挨拶にうかがい良好な関係を築く事が望ましいです。有効な関係を築けば、病診連携・診診連携といった協力関係を結ぶ可能性があります。
医療機器は購入とリースのどちらがよいですか?
購入とリースを比較した場合、リースは「物件の購入価格+銀行金利+固定資産税+ 保険料+リース会社の利益」をリース期間で支払っていくことになります。医療機器のリース期間は一般的に5年から7年くらいが多いですから、設備資金として10年で借入をして購入した場合と比較して毎月の支払額が大きくなります。また、リース期間終了後も1ケ月分のリース料を毎年支払わなければなりません。従いまして、設備資金として借り入れることができるならば購入した方が有利といえます。一方リースは、審査や手続き物件管理が簡単でリース会社の利益は少ないというメリットもありますので経営が安定した後は有効な資金調達方法といえます。物件でいえば一度購入すればあまり買い替えることのないレントゲンや、物件の金額が低い滅菌機のようなものは購入、電子カルテや、超音波診断装置のように定期的に買い替えていくものはリースが適しているといえます。
スタッフの募集方法はどうすればよいですか?
募集方法としては、新聞の折り込み広告を利用するケースが多いようです。その他ハローワーク・求人雑誌・ホームページ等の方法があります。
スタッフ採用時に注意する点はどのような事がありますか?
  • ◇清潔感のある
  • ◇明るい
  • ◇協調性がある
  • ◇人にやさしい

等といった人を採用してください。

先生御一人で面接するのではなく、2~3人で面接することをお奨めします。 スタッフの良し悪しは医院開業を成功させるための重要な要素です。

開業前に支払ったものは経費になりますか?
開業前に支出したもので、それが開業準備のために使ったもの、あるいは開業後に医院で使用するために購入したもので30万円未満のものであれば開業費として計上し、開業後好きな時に経費にすることができます。開業費はいつから計上できるのかとうことですが、 開業を決意して開業のために必要な金額を支出したときからとなっていますので、何年前からという定めはありません。ただし、勤務医として支出した学会費や書籍代、交通費等 は開業費になりませんので注意が必要です。開業費として計上するためには1.先生の名前2.購入内容3.購入日が記載された領収証が原則必要です。上様、品代等の領収証は相手先、購入内容が特定できませんので望ましくありません。また領収証が取れない電車代等の交通費、お礼等についてはメモ書きでも認められます。
開業に際して加入すべき保険はどのようなものがありますか?

①先生方に万が一のことがあった場合のリスク(生命保険・休業補償保険等)

診療所を他の先生に託すにも、閉院するにも当面の色々な資金が必要です。

②借入金がある場合(逓減定期保険等の生命保険等)

事業用の借入金には住宅ローンのような団体信用生命保険がついていないのが通常ですので、逓減定期保険のような生命保険に加入することで、万一に備えることができます。

③医院が火災になった場合(企業総合保険、火災保険等)

同じ火災保険でも企業総合保険のような営業用建物を対象とするタイプをお勧めします。

④患者様が施設内でケガをした場合(施設賠償責任保険、医師賠償責任保険等) 

⑤先生ご自身やスタッフが原因で医療訴訟が起きた場合(医師賠償責任保険開業医用)

勤務医として医師賠償責任保険にご加入されている場合でも、開業後はより補償範囲の広い開業医用の医師賠償責任保険に変更されることをお勧めします。また、医師会の保険にご加入されている場合には、免責が100万円で設定されている場合がありますので、が確認された方が良いでしょう。万一の場合に自己負担で100万円を支払うこととなります。この部分だけ民間でカバする保険商品もございます。

⑥事故や病気が原因で長期間の療養が必要となり、休業することになった場合(休業補償保険)

医師会に加入すると用意されている休業補償保険がありますので、それにご加入いただくか、または、ドクター専用の休業補償保険で長期休業に対応した同種の保険商品が民間で販売されており、こちらのタイプが手厚い内容でお勧めです。

これらのリスクが補填されているか?を十分に検討していただく必要があります。

開業時に提出する書類はどのような書類がありますか?

関係省庁への届出書類は以下のとおりです。

保健所

  • ・診療所開設届
  • ・診療用エックス線装置設置届及び付属資料

厚生労働省関東信越厚生局

  • ・保険医療機関指定申請書
  • ・登録関係事項変更等届出書
  • ・特掲診療科の施設基準等に係る届出書 等

税務署

  • ・個人事業の開業届出書
  • ・所得税の青色申告承認申請書
  • ・給与支払事務所等の開設届出書
  • ・所得税の棚卸資産の評価方法、減価償却資産の償却方法の届出書
  • ・青色事業専従者給与に関する届出書
臨床検査会社は、どこを基準にして決めたらよいの?

検査センターを選定するポイントですが、

  • ①価格
  • ②利便性
  • ③ブランド力
  • ④その地域のシェア
  • ⑤紹介(先輩や知人など)
  • ⑥電子カルテの対応
  • ⑦営業マンの質。情報力。コンサルテーション能力

など先生により重要視される内容は様々だと思います。 先生の診療スタイルをお話しされ、それにあった会社の選定をお願いします。 上記の①~⑦までは一長一短ございます。 じっくりと担当営業マンと話をされた上で決めることをお勧めいたします。

院内検査機器の購入について

◇院内検査の導入メリット

  • ・その場で結果判定でき診療に役立つ
  • ・外来迅速検体検査加算が算定できる(算定ルールがあります)
  • ・患者サービスの一環 など

◇院内検査の導入デメリット

  • ・導入コスト、ランニングコスト、保守料など
  • ・測定する手間(ほとんどが看護師が実施)
  • ・スペース
  • ・精度保障 など

開業時は、大病院勤務の感覚ですので院内機器を購入しがちですが、先生が開業される上で何が大切で生命線なのかをしっかり見据えた上で院内機器導入の有無及び選定をされればと思います。 開業当初は最低必要減に抑え患者の動向を加味しながら機器を導入するほうがベストかもしれません。

開業時での広告にはどんな種類がありますか?また注意点などありますか?
看板、パンフレット、開院案内チラシ(新聞折込やポスティング)、公共交通機関アナウンス、電柱広告、ホームページ、求人広告などがあります。広告規制やガイドラインなどがそれぞれございますので注意が必要です。制作期間を考慮し、余裕を持った準備をおすすめ致します。もちろん費用とのバランスも必要ですし、環境や状況に応じて選定する必要もございます。詳細は事務局までお問い合わせ下さい。
開業時までにはホームページ開設を考えております。作成のポイントを教えてください。

おさえておきたいポイントは以下の通りです。

  • ①患者さんが一番知りたい情報は基本情報です。場所や時間、問い合わせ連絡先をトップページに掲載してあげましょう。
  • ②クリニックの理念や方針を掲載
  • ③専門分野・特徴を掲載
  • ④患者さんに伝わる言葉で掲載。

その他:定期的に更新する意識を持つ。検索対策(SEO)を行う。 紙媒体と異なり修正変更を行えることが特徴です。公開出来る情報から順次掲載していくことがおすすめです。求人募集ページを設けることも出来ますので、募集要項が決まり次第掲載するのも効果的です。

電子カルテを導入するとメリットはありますか?
  • ・ 医療情報を電子的に一元的に管理できる
  • ・ 医療機関内外での情報共有
  • ・ 手書き文字判読からの解放
  • ・ 人員の削減による効率化
  • ・ 保存スペースの削減による効率化
  • ・ インフォームドコンセント等透明性の向上
  • ・ 薬剤処方チェックによる医療過誤防止

等のメリットがあります。

クリニックのIT化を進める上で考慮すべきことはありますか?

コンピュータは単なる道具であるということ

人の手では非効率的であったり、 不可能な作業をやってくれるのがコンピュータです。コンピュータを用いた医療システムは便利な道具です。電子カルテであれば、 カルテを作成するための道具にすぎません。カルテを作成することが目的とならないよう留意してください。

個人情報保護対策が重要

カルテの記載内容などの個人情報は高度のプライバシー情報です。 厚労省の見解ではカルテ、 検査結果、 処方箋、 レセプトなど病気に関わる情報はすべて個人情報に含まれます。

標準化とセキュリティ対策が必要
今後、 施設内外の情報の共有は盛んになってきます。 スムースな共有化を進めるためには情報の標準化も必須となります。 また、 電子化されたカルテやレセプトを、 ネットワークを介して安全にやり取りするためには患者さんが不安感を抱かぬよう十分なセキュリティを確保することが重要となってきます。
電子カルテを導入するに当たってどれくらいの準備期間が必要ですか?
基本的には最低2ケ月の準備期間が必要です。