医院開業コラム

税金が高いせいかいつも資金が足らなくなり期限に支払うことができない

【ライター】湯沢会計事務所 代表税理士 湯沢勝信
ドクターにとっての第2の人生と言える「開業」が、先生にとっても、先生のご家族にとっても、また地域の住民にとっても意義深いものとなっていくことを祈念いたします。
そしてこのコラムが、少しでもお役に立てれば幸いです。
税金が高くて支払うのが大変である、あるいは税金を支払うお金がなく支払うことがでないという先生もいらっしゃいます。なぜこんなことになってしまうのでしょうか。
個人開業医の場合、課税所得1800万円超で50%、4000万円超で55%もの高税率で課税されますので確かに税金は高いと言っても間違いはないかと思います。
しかし実際の税額は課税所得3000万円で約1200万円となっており約40%です。
つまり3000万円の所得であれば半分以上は残るということですから税金分のお金を取っておけば支払うことができるはずです。それが実際に支払うのが大変あるいは支払えなくなってしまうのは、税金分として取っておかなければならないお金に手をつけて使ってしまっているからです。このようなことにならないようにするためには、毎月の損益をきちんと把握していついくらの税金を支払わなくてはならないかを予測して、必ずその分のお金を取っておくということが必要です。税金が未納だと、銀行からお金が借りられなくなり、資金繰りが悪くなります。またひとたび税金を滞納するとすぐに次の税金がやってきてそれも支払えず借金のように雪だるま式に増えていくという事態に陥ります。このようなことにならないように税金も事業を行っていくうえでのコストと考えしっかり管理していかなければなりません。


2017-08/25