医院開業コラム

ワークライフバランスを取ることで仕事も家庭も充実する

【ライター】湯沢会計事務所 代表税理士 湯沢勝信
ドクターにとっての第2の人生と言える「開業」が、先生にとっても、先生のご家族にとっても、また地域の住民にとっても意義深いものとなっていくことを祈念いたします。
そしてこのコラムが、少しでもお役に立てれば幸いです。
クリニックで先生と会う約束をしてその時間に行った場合、診察がすでに終了していて時間通りに会える先生と、診察が長引いて待たされる先生がいます。
時間通り会える先生はいつも時間通りに会え、待たされる先生はだいたい待たされます。なぜこのような違いがあるのかといえば、待たせる先生は、診療時間内での診察時間のコントロールがうまくできていないからです。午後は6時まで診察時間だとしたら、受け付けは5時半までとして、6時に終わるように診察しなければなりません。診療時間を超えてだらだらと診察をしていると一番困るのはスタッフです。クリニックでは特に女性のスタッフが多いと思いますので、診察が伸びれば、帰宅が遅くなり、食事の支度をする時間も遅くなってしまいます。そのことにより家族にも迷惑がかかり、スタッフは仕事がしづらくなってしまいます。院長としては、患者を優先的に考えていて、スタッフには残業手当も支払っているのだからいいだろうと思っているのかもしれませんが、こういうことを続けていると次第にスタッフのストレスがたまっていき最後は離職してしまうということになります。また、毎月レセプトの請求時期にスタッフが残業をしているクリニックもあります。これもなぜ残業になるかといえば、診療時間中にレセプトの請求業務を行っていないからです。診療時間中に行っていれば残業などしないですむのです。実際にそのようにやっているクリニックもあります。現代では、ワークライフバランスというものが重視されてきています。つまり、仕事と生活の両立です。職場にいるときに力を発揮するためにはプライベートの生活が充実している必要があるということです。このワークライフバランスを整えるためには、できるだけ仕事が伸びて残業になることのないようにしなければなりません。院長の考え方ひとつでできることもあると思いますので、よく考えることをお勧めします。



2017-11-15