助成金は?
【ライター】湯沢会計事務所 代表税理士 湯沢勝信
ドクターにとっての第2の人生と言える「開業」が、先生にとっても、先生のご家族にとっても、また地域の住民にとっても意義深いものとなっていくことを祈念いたします。そしてこのコラムが、少しでもお役に立てれば幸いです。
診療所の開業には多額の資金が必要です。通常は自己資金に加えて金融機関から融資を受けますが、借入金は契約で定められた期間内で計画的に返済していかなければなりません。
それに対してお金をもらっても返さなくていいのが助成金です。ドクターにとっての第2の人生と言える「開業」が、先生にとっても、先生のご家族にとっても、また地域の住民にとっても意義深いものとなっていくことを祈念いたします。そしてこのコラムが、少しでもお役に立てれば幸いです。
助成金にはいくつもの種類があります。助成金の原資は、労働保険料や税金である場合がほとんどです。開業した後には社会保険料や税金は必ず支払わなくてはならないものですから、開業に際してもらえる助成金があれば確実にもらっておきたいものです。しかし多くの人が助成金を申請して簡単におろしてしまうとすぐに助成金の予算がなくなってしまうために、助成金を受ける条件や申請方法、必要書類は複雑になっている場合が多いです。
自分で申請される先生もいらっしゃいますが途中で挫折してしまうケースがほとんでどす。
多少のお金がかかっても税理士や社会保険労務士といった専門家に任せた方がスムーズにいくと思います。 開業に際してもらえる可能性がある助成金としては次のようなものがあります。
1.創業補助金
地域の需要や雇用を支える事業を興す起業・創業を行う個人及び法人に対する補助金支給上限:200万円
2.雇用調整助成金
従業員の雇用維持や教育訓練をする場合の助成金支給上限:事業主が支払った休業手当等負担額の相当額×2/3(1人1日当たり7830円)
3.再就職支援奨励金
離職する従業員の再就職支援を行う場合の助成金支給上限:委託費用の2/3
4.特定就職困難者雇用開発助成金
高年齢者・障害者・母子家庭の母などの就職困難者を雇い入れる場合の助成金支給上限:対象者1人につき240万円
詳しくはコチラ
5.高年齢者雇用安定助成金
他企業の定年退職予定者を雇い入れた場合の助成金支給上限:対象者1人につき70万円
詳しくはコチラ
6.特定求職者雇用開発助成金
65歳以上の高年齢者を雇い入れた場合の助成金支給上限:対象者1人につき90万円
詳しくはコチラ
7.トライアル雇用奨励金
安定就業を希望する未経験者を試行的に雇い入れた場合の助成金支給上限:給対象者1人につき月額4万円
8.中小企業労働環境向上助成金
評価・処遇制度や研修体系を整備した場合や介護労働者のために介護福祉機器の導入や健康づくりの整備を行った場合の補助金支給上限:300万円
9.キャリアアップ助成金
有期契約労働者等の正規雇用等への転換、人材育成、賃金テーブル改善、法定外の健康診断制度導入、または短時間正社員制度の導入、短時間労働者の所定労働時間延長を行った場合の助成金支給上限:対象者1人につき50万円
10.高年齢者雇用安定助成金
高年齢者の活用促進のための雇用環境整備を図った場合の補助金支給上限:500万円
11.キャリア形成促進助成金
従業員に対して職業訓練等を行った場合の助成金1人1コースあたり60万円
2017-06-07