医院開業コラム

金融機関が融資の審査をする際のポイントについて

【ライター】シャープファイナンス株式会社 野末
皆さん、こんにちは。シャープファイナンス株式会社の野末です。 私どもは医療機器や電子カルテのリース、ローン、内装等工事代をはじめとした融資等、開業時における資金ニーズに合わせ最適な資金調達方法をワンストップでご提案させて頂いております。 今回はこれから開業準備を進める先生方に向けて、金融機関が融資の審査をする際のポイントについてご説明いたします。

2. 5つの審査のポイント!

それでは5つのポイントについて、1つ1つ確認していきましょう。

① 開業の事業プランやビジョンは立案できていますか?
金融機関に融資を申し込む際には面談があります。その際に、「なぜ開業をするのですか?」と「どのようなクリニックにしたいですか?」の2点は必ず聞かれます。
この回答が審査の上で最も大事になってきます。
開業に対しての明確な意思、決意があるのか?
その為に充分な準備をしているのか?
先生の開業に対する思いと、その整合性、妥当性が問われます。
ご自身の強み、弱みを客観的かつ冷静に分析して、競合医院と戦えるコンセプトを持っているのか?
成し遂げるだけの断固たる決意があるのか?
そしてその準備が適切に行われているか?がポイントです。

② 開業予定地での集患は見込めますか?
開業予定地が先生の考えるクリニックの理想を具現化するために相応しい場所なのかどうかを確認されます。
地域の患者ニーズとマッチしているのか?
診療圏調査(人口、世帯、年収特性、夜間・昼間人口、競合医院数や距離)など集患力があるのか?
実際に開業予定地を視察して、視認性、動線、アクセス、駐車場のスペースなどなど細かくチェックします。
このような点が調査対象の1つとなります。

③ 事業計画は妥当なものですか?
過剰な投資となっていないか?
収支計画、キャッシュフロー、運転資金の準備は十分か?
損益分岐点の売上、その到達時期は妥当なものか?
来院見込み患者数は適正か?甘く見積もっていないか?
スタッフの人員は適正か?
院長の患者との対話力、スタッフ指導力はどうか?
このような点が厳しくチェックされます。

④ 集患対策は練り上げていますか?
内覧会は行うのか?そのやり方は?
ポスティングや折り込みチラシなどを行うのか?
ホームページやブログは?予定している更新の頻度は?
看板について訴求力があるものを予定しているか?
初めての患者さんが来院しやすい取り組みが考えられているか?
マーケティング的な発想が持てているかもチェックポイントです。 

⑤ 親族のバックアップ体制は構築できていますか?
保証人となるかは別として、両親、配偶者、義理の両親などの職業、収入、所有不動産など返済能力を担保するプラスポイントはあるか?
家族構成や属性、住宅ローンの有無、子供の教育費用など著しく問題となるものはないか?
この点はプラス要因となりうる情報ですので、ありのままをお伝えして審査をしてもらうのが宜しいですね。

金融機関の商品サービスも多彩になっています。
資金調達の方法もいくつもの種類、そしてそれぞれメリット、デメリットがあります。
これから作るクリニックのビジョンに合った最適な資金調達方法を見つけて、開業を成功させて下さい。

2017-05-23